身のまわりのゴミ屋敷、どんな人が住んでいるか知っていますか?

身のまわりのゴミ屋敷、どんな人が住んでいるか知っていますか?

今日は最近私がかかわっているの利用者のお話をしようと思います。

皆さんゴミ屋敷ってどんなイメージを持っていますか?

(この記事の内容は、公式Youtubeチャンネル「あなたの介護問題」の配信をもとに記事化しています。音声でお聞きになりたい方は、こちらのYoutubeをご覧ください)

ゴミ屋敷に住んでいたのは優しいおばあちゃん

ゴミ屋敷に住んでいる方との関わりは、市役所から要請を受けてお宅に訪問したのがきっかけでした。

ゴミ屋敷のイメージからすると「怖い人が中から出てくるんじゃないか」、「意思の疎通が取りにくい人が出てくるんじゃないか」、そういったことを考えながら訪問してみると、とても気さくなおばあちゃんが出てこられたんです。

「片付けがとても苦手で、いろんなことを忘れちゃうんですよね」と笑いながら仰っていました。

床には新聞や本がたくさん散らばっていて、片付けが本当に苦手な様子でした。彼女は食事を取ることも忘れていたそうで、実際にとても痩せていました。

「普段の食事はどうしているんですか?」と伺っても、「さっぱりわからない」と話していました。

どうやらゴミ屋敷以前に、ご本人の体調管理そのものが一番難しい問題のようでした。

なぜゴミ屋敷になってしまうのか

ゴミ屋敷になった背景には、いろんな原因があります。

たとえば性格。物がもったいなくてため込んだりする「ため込み症候群」や精神的に弱ってしまい、気力が無くなったりする「鬱病」、「統合失調症」、判断力や記憶力が低下する認知症やアルツハイマー、ADHDやアルコール依存症などが原因でゴミが捨てられずに家の中に溜まってしまい、ゴミ屋敷になってしまうのです。

今回のケースですと、認知症という診断をされた方に関わることになりました。

物忘れが激しくなり、新しい記憶が定着しづらくなります。続いて判断力や理解力の低下してしまいます。日付や曜日、時間が分からなくなってしまい、その結果としてゴミが家の中に溜まってしまうことがあります。

本来ならご家族やご近所さんの手助けによって、ゴミ屋敷化は防げたかもしれません。ですが、今の日本では、子どもがいらっしゃらなかったり、いたとしても遠方に住んでいるといった事情により、ゴミの蓄積がゴミ屋敷として大きくなるまで見過ごされてしまっていると考えられます。

一緒にゴミを片付けていくと、私にはゴミに思えるものも本人にとっては大事な思い出の一つであることも。よく見るのはメモの隅に、日付と誰と会ってどんな話をしたかが書かれていたりして、薄れていく記憶を確かめるための大事な記録が残されています。

これはゴミなのか、その人にとっては大切な財産なのか、2人で相談しながら片付けていきました。

行政も、財産権や自由権という間の中で、住民と向き合わなければいけません。

ゴミ屋敷は漏電や放火、火災の発生リスクが大きくなるため、地域全体としても見過ごせない問題です。ゴミ屋敷の発生を防ぐためには、家族や周囲の住民とが協力して日頃から見守ることも重要です。

みなさんのまわりに、ゴミ屋敷はありませんか?
または、みなさんのご家族の中で、なんとなくゴミをため込み始めた様子はございませんか?

もしまわりの方でそういった兆候が見られたら、行政の窓口や包括支援センターにご相談くださいね。

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