多病の親の病院付き添いに悩んだら~親と家族の負担を減らすためにできること~

近年、高齢化によって複数の病気を抱える「多病」の親が増えています。ビジネスケアラーであれば、病院付き添いの予定が入るたび「また仕事を調整しなければ……」と悩むことも多いのではないでしょうか。

私の親も複数の病気を抱えており、遠方の大きな病院への受診が必要でした。診療科ごとに診察日が異なり、病院付き添いのたびに仕事を休まなければならず、介護と仕事の両立に大変さを感じていました。多病の親にとっても、頻繁な通院は大きな負担になります。

この記事では、多病の親の病院付き添いで生じる課題と受診時のポイント、そして病院付き添いの負担を軽くするためにできる対策をご紹介します。

多病の親の病院付き添いで生じる課題とは?

体力的な負担

通院のための移動や、長時間病院で過ごすことで、体力的な負担が大きくなります。病気やケガの影響で、長時間座り続けられない場合もあります。通院そのものが体の負担となり「病院に行くだけで疲れてしまう」という方も少なくありません。

また、多病の場合、病気ごとに複数の診療科を受診しなければなりません。特に大きい病院では診療科ごとに受診日が異なる場合が多く、1日にまとめて複数の診察を受けられないことも。通院回数が増え、親の身体的な負担が積み重なってしまいます。

経済的な負担

仕事の都合がつかず親の病院付き添いができないとき、介護タクシーを利用することもあるでしょう。病院での診察代に加えて、通院にかかる交通費の負担も重なることで、経済的な負担を感じやすくなります。

家族の仕事調整の負担

ビジネスケアラーは、通院のたびに有休取得や遅刻、早退などのスケジュール調整が必要です。「職場に迷惑をかけて申し訳ない」と感じ、ストレスを抱える方もいるでしょう。

また、通院の頻度が多いほど休息時間が減り、心身の疲労が蓄積していきます。

多病の親の病院付き添いをするときのポイント

同じ日に複数の診療科の受診が必要になると、待ち時間が長くなり、病院付き添いが半日から1日かかることも珍しくありません待ち時間をできるだけ快適に過ごせるよう、下記のポイントを参考にしてみてください。

持ち物を確認する

マイナ保険証または資格確認書、診察券、予約表、お薬手帳といった必ず携帯するもののほかにも、病院で長時間過ごすことを考えて、次のものを準備しておくと安心です。

・杖や車いす
・替えのオムツや下着
・体温調節するための上着やひざ掛け
・飲み物と軽食

病院付き添いが1日がかりになると、ゆっくりと食事をする時間が取れません。飲み物と手軽に食べられるパン・おにぎりなどの軽食を持参するようにしましょう。

トイレの場所をチェックする

待ち時間が長くなると、トイレの回数が増えたり、急に行きたくなったりすることも。病院内のトイレの場所は事前に確認しておきましょう。

車いすからトイレへの移動や、衣類の上げ下げに介助が必要な場合は、どの程度の介助が必要かを把握しておくことも大切です。

病院内での休息場所や方法を確認する

普段は歩いて移動している方でも、疲れを感じたら無理をせず車いすを利用しましょう。外来患者用の車いすは玄関付近に置かれていることが多いため、事前に確認しておくと安心です。

また、お体の状態によっては、長時間座って待つのがつらい場合もあるでしょう。外来の看護師に、横になって休める場所があるかを確認しておくと、いざというときに落ち着いて対応できます。

病院までの移動・送迎方法を確保する

ビジネスケアラーの方は、仕事の関係で休みが取れず、親の病院へ付き添えないときもありますよね。ヘルパーに付き添いを依頼する場合や、介護タクシーを利用して病院まで移動する場合もあると思います。その際、タクシーや車に自力で乗れるか、車いすへの移乗が可能かなどの情報を、事前に送迎してくれるスタッフに共有しておくと安心です。

多病の親の病院付き添いを無理なく続けるヒント

ここでは、病院付き添いに困ったときに役立つ、6つの解決のヒントをご紹介します。

1. 病院の予約時間を調整する

朝早い時間帯は、比較的待ち時間が短い傾向があります。主治医に診察予約の時間を早くできないか、相談してみましょう。

ただし、病院が遠方の場合、通勤・通学の時間と重なり渋滞や混雑で移動が大変になることもあります。待ち時間だけでなく、移動のしやすさも考えて受診の時間を決めることが大切です。

2. 複数の診療科を同日に受診する

同日に複数の診療科を受診できると、通院の頻度を減らすことができます。同じ病院で受診している場合は、受診日を同日にできるか医師に相談してみましょう。

3. 自宅近くの病院への変更や往診を検討する

自宅近くの病院での受診や往診に変更できると、体力的な負担も、移動にかかる経済的な負担も減らせます。主治医やケアマネジャーに相談してみましょう。

4. 親の病院付き添いを、子ども一人で抱え込まない

家族やきょうだいで多病の親の病院付き添いが分担できると、負担が一人に集中するのを防げます。「自分がすべてやらなくては」と思わず、家族と協力しながら親のサポートができると気持ちも楽になり、仕事との両立もしやすくなるはずです。

5. 介護保険の「通院介助」を利用する

介護保険の「通院介助」のサービスを利用して、病院までの送迎と、その際の車いすの乗り降りの介助をしてもらうことができます。

要介護認定を申請し、要介護1〜5の認定を受け、ケアマネジャーが作るケアプランにサービスが組み込まれている方が対象です。ただし、病院内での付き添いや薬の受け取り、主治医からの病状説明を一緒に聞くことは、原則含まれていません。

6. 介護保険外の病院付き添いサービスを利用する

介護保険外サービスの「病院付き添いサービス」では、家族の代わりにスタッフが通院に同行をします。診察室内でご本人と一緒に医師の話を聞くことや、トイレの介助、待ち時間のサポートも可能です。

弊社「私の看護師さん」では、病院付き添いサービスを行っています。スタッフ全員が医療・介護の資格を保有しているので、安心してご利用いただけます。

多病の親の病院付き添いをしていると、「こんなに大変だと思わなかった」と感じる方も多いでしょう。

家族で病院付き添いを分担したり、介護サービスを上手に利用したりすることで、負担を減らしていきましょう。ケアマネジャーに相談しながら、適切なサービスを取り入れてみてください。

今回の記事が、多病の親の病院付き添いや、お仕事と介護の両立を無理なく続けるためのヒントになれば幸いです。

介護保険でカバーしきれない病院付き添いや単身で暮らす親御さんの見守り、介護相談などを行っています。

家族に代わって親御さんや親戚の介護をできる人を探している方、遠距離のため思うような介護ができないとお悩みの方、ぜひ私たちまでご相談ください。

「わたしの看護師さん」は、東京・愛知・大阪・兵庫・鳥取・島根・広島・長崎など各地に拠点があります。お気軽にお問合せください。

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