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【ヤングケアラーの実体験を聴く】16歳から母の介護をする「Yancle」の宮崎さんにお話を聞きました。#2

前回に引き続き、第2弾としてヤングケアラーであり、現在「Yancle」の運営を手掛けている宮崎さんにお話をしていただきました。

前回の記事はこちら:【ヤングケアラーの実体験を聴く】16歳から母の介護をする「Yancle」の宮崎さんにお話を聞きました。

第1弾は、16歳から母の介護をする「Yancle」代表の宮崎さんに、ヤングケアラーの現状について経験談に沿ってお聞かせいただきました。

今回はその経験を活かして、宮崎さんがどのような活動をされているのか、またヤングケアラーにどのようなサポートが必要か、などをお話しました。

この記事の内容は、Youtube配信をもとに記事化しています。
音声でお聞きになりたい方は、こちらのYoutubeをご覧ください。

厳しい就職活動、ヤングケアラーの就活を支える

神戸:前回、宮崎さんのご経験たくさん伺いました。今回は、宮崎さんに私から質問させていただくことになるんですけど、お仕事はどのような活動をされているのでしょうか?現在も親御さんの介護をしながら、お仕事もされていると伺って、とても気になります。

宮崎:はい、今はですね、「Yancle」という会社を立ち上げています。なにをやってるかといいますと、若くして介護しているヤングケアラー、若者ケアラーの方の就職、転職の支援をしています。

ヤングケアラー、若者ケアラーと言われる方の課題の一つに就職転職があるんです。

就職に関しては、介護ばかりしていると、サークルで大会に出るとかバイトでリーダーをやるといった経験ができません。だから、その代わりに介護という経験を強みにPRできるようなサポートをしていきたいと考えています。実は、介護離職をする人っていうのは、年間約10万人もいると言われていて、そのうちの約16%が40歳以下の若者と言われているんです。

神戸:意外に多いですね、びっくり!

宮崎:そうなんですよ。毎年日本では、2万3000人ぐらいの若者が介護離職している状況なんです。そのうちの約9割が会社制度を使えていない状態です。

例えば、介護休業や介護休暇みたいな大がかりな物だけじゃなくって、フレックス制や残業をあまりしないとか、そういった小さな制度ですら使えていない状況があります。やっぱり、上司に言えない、まわりに迷惑かけられないと言って、どんどんやめてしまう状態になっちゃうんですよね。そこを防止するべきだと思っていまして、介護離職しないようにするにはどうしたらいいのかを考えています。

せっかく自分が勤めている会社なのに、肩身が狭くツライ思いをしてるなら環境を変えたほうがいいと思っています。介護をしながらでも働ける、会社の人がそういったところを理解してくれて、フレキシブルに働くことができる会社を紹介しています。

ヤングケアラーは“ワーキングマザー”と同じ

神戸:「わたしの看護婦さん」の事業も、看護師たちの愛情と経験と、スキマ時間を大切にしようっていう活動をしています。ですが、なかなかこのスキマ時間というのが、自分の希望だけだと仕事がマッチングしづらいんですよね。

今まで5年間運営してきましたが、この点については本当に大変だなっていう経験があります。実際、こうして宮崎さんが介護をしながら働いてもいいよって言う事業主さんと出会ったり、交渉するとかってなかなか難しいと思います。うまくお仕事をしていくことについて、苦労することはありますか?

宮崎:そうですね。紹介先の企業を探す中で、一言二言じゃなかなか分かってもらえなかったりします。やっぱり、介護をしていると働けないんじゃないかと心配されることが多いです。

よく、制度を使ったところで無理なんじゃないかみたいな風に思われたりします。そんな時は言い方を変えて「ワーキングマザーと同じ」というようにお話ししているんです。そうすることで、「あれ、そうなの?」、「自分も働けるかも!」と、相談していただけるようになったりします。

介護している方々って、実は一日中介護をしているわけじゃないんです。ちょっと工夫をするだけで、スキマ時間を見つけることができたりします。例えば、「週に一日ちょっと早く帰らなきゃいけない」とか事情をちゃんとわかってくれる企業さんも増えてきたなという感じはあります。

神戸:ありがとうございます。そのような理解をいただける社長さんの下で働けるヤングケアラーの方って、すごい幸せだと思います。こうした背景があったりして、いま新たに登録しているヤングケアラーの方ってどのくらいいらっしゃるのでしょうか?

宮崎:はい、最近続々とエントリーしていただいています。

私自身の発見だったのが、認知症に加えて癌になってしまって、介護も看病しなきゃいけないっていうような方もすごく多いことです。

神戸:そうですよね、がんとなれば認知症と違って「余命何年です」といえば、ここに全力投球をしたいっていう家族の気持ちもあると思います。でも、そこの部分を止めれるかというと、分からないですよね。仮に計算したとしても、1年後になると介護から手が離れているかもしれなくて、今辞めるとちょっとまずいかなとか色々考えるわけですね。

宮崎:例えばですけど、地元が離れたところで、お父さんなりお母さんが癌になってしまうってことがあると思います。そうなると、離れて暮らしたまま終末期を迎えていいのかとか、やっぱり辛い時期に近くにいてあげたいけど仕事があってどうしようと悩まれると思います。

神戸:そうですよね、確かに今都内で仕事をされていて、例えば出身地が福岡とするならば、福岡の方へ仕事を探しに行くという活動は難しいですもんね。

宮崎:そうですね。地方だと、あんまり働きたい仕事がそこにないこともありますよね。東京だと色々選択肢があるんですけど、地方になっちゃうとなかなか自分のやりたいことができないとかありますよね。自己実現という意味で地方に帰っちゃうと、それができなくなってしまうっていう方もいらっしゃいました。

神戸:私たちがよく対応させていただくのは50代、60代の働き盛りで、管理職に近いような立場の方が多いんです。こういった方々は精神的に、今親御さんのそばにいた方がいいのか、今は我慢して5年後でいいのかとか、親の介護、遠距離介護ですごく悩んでらっしゃる場合があります。

お子様の立場だと、仕事の選択肢、今これから突き進んでいきたいところで、どうしても足かせのように悩みの種になって、親御さんの看病のことが気になってしまうんです。だけど、それだけのために地元に帰ってそこで生活できるのか、っていうマインドセットの仕方というか心の支えが必要ですよね。

宮崎:そうですね。まだ若いので将来のキャリアプランがありますよね。この先も、恋愛結婚があったりとかする中で、それを全て捨てて地元に戻る選択はなかなかしづらいと思います。

例えば、週2回リモートワークができれば、土日とくっつけて、いったん地元に帰って4日間くらい面倒を見て、また戻ってきて仕事をするみたいなこともできると思うんです。けれど、なかなかそれを理解してくれる企業じゃないとできないので、そういった企業の協力を今後増やしていきたいと思っています。

ヤングケアラーも働ける

神戸:こういう新しい働き方、「Yancle」素晴らしいですよね。もっと多くの方に注目してもらって、応援していただければ嬉しいですよね。

宮崎:そうですね。介護をしているからといって全然働けないっていうわけではありません。ヤングケアラーもワーキングマザーとかイクメンと同じように考えてもらうことができます。ネガティブに介護をとらえるのではなく、実際介護をしている人もその周囲の人ももっとポジティブにとらえてほしいと思います。介護してたって別にいいじゃんみたいな、そういう雰囲気になってほしいなと思います。

神戸:私もそう思っています。介護ってしんどいとか苦しいとかそういう発想が多いんだけど、誰でも通る道だしスマートにいきたいですね。

鳥取県のヤングケアラー支援をサポートする取り組みのご紹介

鳥取県では、令和3年4月1日から県内3カ所に、ヤングケアラーの方々への相談窓口を設置しています。詳しくは、下記URLに記載されているので、ぜひご活用ください。
ヤングケアラー支援/とりネット

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